
ゴルゴはその原因を追って、ペンザンス、カナダ・ハリファックス、アンゴラ・ルアンダへと足を運ぶ。分かったのはルアンダ空港の掲示板に貼られた、ガンに冒された少年へ絵はがきを、というメッセージが発端ということだった。
その発信元がコンゴ前大統領モグツの補佐官ヘセロ。ヘセロはゴルゴの存在のアフリカの未来への影響を懸念、その連絡網を断ち切ることを意図したのだった。
この作品は2つの点で興味深い。
1つはゴルゴへの連絡網の内容だ。名もしれぬ英国の片田舎への絵はがき。葉書の文面はどうといいうことのないものだが、数字がおりこまれる事になっている。今回は象25万頭、報酬額25万ドルということだ。
2つ目はゴルゴの思想、ポリシーだ。ゴルゴはこの連絡網の閉鎖を決めるが、連絡役を務めてきた老人に対し「カネは、約束通り死ぬまで」払い続けると言い、補佐官ヘセロには「世界に俺がいるからテロが起こるのでは、ない。テロが起こるから俺が存在するのだ」と語る。
ヘセロは余裕綽々、ゴルゴの目前で青酸カリ入りの酒で命を絶とうとするが、ゴルゴの「俺の手でカタをつける」弾丸はそれを許さず、グラスを砕きヘセロの眉間をとらえた。
ラスト、もはや使われることのない開いたままの郵便受け。静かな余韻が残る。
依頼人 :コンゴ・ザイール解放民主勢力連合
標的 :モグツ・ポポ・セコ
武器・アイテム:おそらくアーマーライトM16、サイレンサー付きの銃
舞台 :コンゴ民主共和国
評価 :★★★★★
語録
「俺に敵対する者・・・裏切る者は俺の手でカタをつける!それが俺のルールだ」
1998:10 SPコミックス128巻
ラベル:絵葉書
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